アフィリエイターにとって、ASPは無くてはならない重要なパートナーです。
アフィリエイトを始めたばかりの初心者の方は、数多くあるASPからどこを選べば良いのか悩んでしまいますよね。
また、なぜアフィリエイトをするのにASPに登録しなければならないのか分からない、という方もいるでしょう。
この記事では、ASPの仕組みや選び方を、図解を交えながら分かりやすく解説します。
目次
ASPとは
ASPとは、アフィリエイトサービスプロバイダー(Affiliate Service Provider)の略で、広告主とアフィリエイターを仲介する企業のことを指します。
ASPは、企業が出稿したアフィリエイト広告を、アフィリエイターに提供する役割があります。
アフィリエイトで広告収入を得ようと思っても、一部のインフルエンサーを除き、個人のアフィリエイターが直接、企業と広告契約を結べる機会は多くありません。
ですので、アフィリエイターにとってASPは、無くてはならないビジネスパートナーと言って良い存在です。
また、ASPによって扱う広告の種類や報酬は異なりますので、アフィリエイトを行ううえでASP選びは重要なポイントになります。
ASPの仕組み
ASPは、企業から発注された広告出稿の依頼をアフィリエイターに仲介します。
- 商品やサービスをPRしたい企業がASPに広告を出稿
- アフィリエイターがASPに登録して広告案件を検索
- ブログやサイトに広告を掲載
- ユーザーが広告をクリックして商品やサービスを購入
- アフィリエイターにASPから報酬が支払われる
広告費は、企業からASPに支払われ、成果に対してASPからアフィリエイターに報酬が支払われます。
ですので、アフィリエイターに直接支払いを行うのもASPということになりますね。
支払いスパンはASPによっても異なりますが、一般的には成果が承認されてから報酬が支払いされるまで、2か月程度かかります。
また、ASPはアフィリエイターに広告を仲介し、報酬を支払うだけではなく、アフィリエイトを行ううえでの情報提供も行っています。
独自にイベントやセミナー、ウェビナーなどを開催しているASPもあり、アフィリエイターの育成もASPの重要な役割の1つです。
アドセンス広告とASPの違い
アフィリエイトで広告収入を得る方法として、ASPを仲介しないGoogleアドセンスを利用する方も多くなっています。
≪アドセンス広告とASPの比較表≫
Googleアドセンス | ASP | |
---|---|---|
報酬の形態 | 商品金額の数% | 成果報酬型 |
収益性 | 1クリックあたり数円~数10円 | 1件あたり数百円~数千円 |
広告の管理 | 自動配信 | 自分で広告コードを貼り付け |
始めやすさ | 審査が必要 | 誰でも始められる |
Googleアドセンスでは、個別のコードをWebサイトに貼りつけるだけで、閲覧したユーザーの属性に合わせた広告を自動的に表示してくれます。
また、商品やサービスの購入に至らなくても、広告がクリックされるだけで報酬が発生しますので、報酬を得るまでのハードルが低いことが特徴です。
ASPでのアフィリエイトのように、自分で商品やサービスを選定する必要がないため、手間をかけずにサイトを収益化することができます。
ただし、クリックのみで報酬が発生するため、1クリックあたり数円程度と報酬は低めです。
また、Googleアドセンスでの広告配信には、Googleの審査通過が必要ですので、アフィリエイトを始めたばかりの方は利用することができません。
ASPの提供する案件でも、クリック型で収益が得られる広告がありますので、ASPの広告案件で検索してみても良いかも知れませんね。
Googleアドセンスについて、詳しくはこちらでも解説しています。
ASPの種類
ASPには、大きく分けて次の2種類があります。
- オープン型ASP
- クローズド型ASP
オープン型ASPは、誰でもアフィリエイターとして登録することが可能となっており、初心者でも利用しやすいASPです。
対して、クローズド型ASPは基本的に募集を公開しておらず、ASPからの招待がないと登録することができません。
≪オープン型ASPとクローズド型ASPの比較表≫
オープン型ASP | クローズド型ASP | |
---|---|---|
登録方法 | 誰でも登録可能 | 招待制で審査が必要 |
収益性 | 中~高 | 高額になりやすい |
サポート | サイト内のセミナーなど | 担当者が付いてサポートしてくれる |
求められるスキル | 初心者~中級者 | 上級者 |
クローズド型ASPに招待されるのは、アクセスの規模や販売実績などが一定の水準を超えたサイトが対象となっています。
オープン型ASPと比べて、広告商材の販売促進が見込めるサイトを対象としたクローズド型ASPでは、案件あたりの報酬も高くなっています。
ASPの選び方
初心者には物販型ASPがおすすめ
アフィリエイトを始めたばかりの方には、大手通販サイトが提供する、物販型ASPがおすすめです。
- Amazonアソシエイト
- 楽天アフィリエイト
Amazonや楽天でお買い物をする方は多く、サイトから広告を経由して商品を購入することにも抵抗がなく、成約に繋がりやすいのが特徴です。
また、自分がネット通販でお買い物をする際にも、広告を経由して購入すれば報酬が発生しますので、気軽なポイ活感覚で利用することもできますね。
ただし、物販型ASPでは、報酬単価が低くなっている点がデメリットです。
例として、Amazonアソシエイトの紹介料率を紹介します。
紹介料率 | 商品カテゴリー |
---|---|
10% | Amazonビデオ(レンタル・購入)、Amazonコイン |
8% | Kindle本、 デジタルミュージックダウンロード、Androidアプリ、 食品&飲料、お酒、服、ファッション小物、ジュエリー、シューズ、バッグ、SaaSストアの対象PCソフト |
5% | ドラッグストア・ビューティー用品、コスメ、ペット用品 |
4.5% | Kindleデバイス、 Fireデバイス、Fire TV、 Amazon Echo |
4% | DIY用品、産業・研究開発用品、ベビー・マタニティ用品、スポーツ&アウトドア用品、ギフト券 |
3% | 本、文房具/オフィス用品、おもちゃ、ホビー、キッチン用品/食器、インテリア/家具/寝具、生活雑貨、手芸/画材 |
2% | CD、DVD、ブルーレイ、ゲーム/PCソフト(含ダウンロード)、カメラ、PC、家電(含 キッチン家電、生活家電、理美容家電など)、カー用品・バイク用品、腕時計、楽器 |
0.5% | フィギュア |
0% | ビデオ、Amazonフレッシュ |
2% | 上記商品カテゴリーに含まれない商品 |
比較的販売に繋がりやすいおもちゃや、キッチン用品・生活雑貨などの利率は2%となっており、10,000円の商品の販売に繋がっても200円の報酬しか発生しません。
アフィリエイトの入り口として手頃ですが、サイト運営に慣れてきたタイミングでASPへの登録をおすすめします。
中級者にはオープン型ASPがおすすめ
中級者の方には、自分で登録できるオープン型ASPがおすすめです。
- A8.net
- バリューコマース
- アクセストレード
オープン型ASPには、誰でも審査なしで登録できるASPと、バリューコマースのように登録審査が設けられているASPがあります。
サイトの実績がまだ少ない場合、誰でも登録可能な「A8.net」にまずは登録しておくのがおすすめです。
A8.netでは、レンタルサーバーの取り扱いが多く、「iCLUSTA+ byGMO」などのレンタルサーバーではセルフバックに対応しているものもあります。
A8.netに登録してから、レンタルサーバーを借りてアフィリエイトを始めれば、初月からセルフバック報酬を受け取ることができますよ。
※セルフバックとは…そのサイトの運営者自身が商品を購入した場合、ASPから紹介料を受け取るしくみ
上級者はクローズド型ASPがおすすめ
上級者の場合は、クローズド型ASPからの招待を待ちましょう。
- Rentraks
- felmat
クローズド型ASPでは、オープン型ASPよりも高単価の案件を紹介してもらえるほか、ASPの担当者からのサポートをうけることが可能です。
クローズド型ASPに登録するには、原則としてASPからの招待を待つ必要がありますので、ASPからの連絡を受けられるように、サイトにメールアドレスやコンタクトフォームを設置しておきましょう。
また、一部のクローズド型ASPでは、登録フォームから審査を申請することもできますので、チャレンジしてみるのも良いかも知れませんね。
他のサイトが扱っている商品から調べることも可能
ASPを探す際には、ASPそのものを検索する方法のほかに、サイトに掲載された広告から調べることも可能です。
他のサイトが扱っている商品を取り扱いしたいと思った場合、商品リンクのURLを見れば、広告を配信しているASPを調べることができます。
上記の画像の場合、A8.netが配信した広告ということが分かりますね。
興味のある商材の案件が、登録しているASPで見つからない場合、商品からASPを調べて登録することも有効です。
成約率が上がれば単価交渉も可能!ASPをビジネスパートナーとして関係を築こう
アフィリエイターに企業からの広告案件を仲介してくれるASPは、アフィリエイトを行ううえで重要なビジネスパートナーです。
サイトに掲載している広告からの販売実績を積めば、特別単価などが設定されたり、担当者が付いたりと優遇されるケースもあります。
また、ASPでは、アフィリエイター向けのキャンペーンなども実施されていますので、単価の高くなりやすいキャンペーン案件でアフィリエイトを行うのも有利ですね。
ASPによって得意な広告案件に違いがありますので、1つのASPで集中するのも良いですが、複数のASPに登録して使い分けるのも賢い使い方です。