運営しているブログにプライバシーポリシーや免責事項の記載はありますか。
個人で運営しているブログであっても、プライバシーポリシーや免責事項の設置は必要です。
本記事ではプライバシーポリシー、免責事項とはなにか、なぜ必要なのかをまず紹介し、それぞれの書き方ポイントおよび記載例を紹介します。
記事の最後には、実際にプライバシーポリシー、免責事項を作成するのに役立つ記載例を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
プライバシーポリシー、免責事項とは?
プライバシーポリシーとは?
プライバシーポリシーとは、個人情報を取り扱う際の方針を記載した文章です。ブログ訪問者の氏名などの個人情報を取得していない場合、個人情報を取り扱っていないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
そのような直接個人に関わる情報を取得していなくても、Googleアナリティクスなどのツールでアクセス解析をする場合でも、プライバシーポリシーを意識する必要があります。
公益社団法人 日本広報協会に下記のように記載されています。
「プライバシーポリシー」とは、個人情報について、その収集や活用、管理、保護などに関する取り扱いの方針を明文化したものをいいます。
すべてのウェブサイトに必要なものではありませんが、個人情報を収集するサイトの場合は、プライバシーポリシーの制定と明記が必要とされています。
引用元:https://www.koho.or.jp/useful/qa/sonota/sonota03.html上記ページにはアクセス情報を収集する際にもプライバシーポリシーの明記が必要と記載されています。
免責事項とは?
免責事項とは、自分が運営するブログ情報が元でトラブルが生じた際の責任を回避するために大切な記載です。
商品やサービスをブログで公開している場合は、たとえ自分が良いと感じたものを紹介しても最終的にはその商品購入者の責任で利用することになります。商品を購入してくれた方に合わない場合もあります。
そのため、「購入や利用は自己責任」ということを明記します。
プライバシーポリシーと免責事項に必要な項目および記載例
それぞれに記載すべき必要な項目とポイントを見てみましょう。
プライバシーポリシーの記載事項
プライバシーポリシーに書くべき一般的な記載事項は以下のとおりです。
- 個人情報取扱いに関する基本方針
- 個人情報の定義
- 事業者の名称、住所、法人代表者氏名
- 個人情報の取得方法
- 個人情報の利用目的
- 個人データを安全に管理するための措置
- 個人データの共同利用
- 個人データの第三者提供
- 個人データの開示、訂正等の手続き
- 個人データの利用停止等
- 個人情報の取扱いに関する連絡先
- SSLセキュリティ
- Cookieの利用
中でも気をつけるべきポイントを見ていきましょう。
- 個人情報の定義
- まずは、個人情報について定義する必要があります。個人情報保護法に個人情報の定義がありますので、こちらを参考にします。
(定義)引用元:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=415AC0000000057
第二条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他、人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。第十八条第二項において同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの - 個人情報の利用目的
- 個人情報保護法では、事業者が個人情報を取得し、取り扱う場合にはその利用目的をできるだけ特定して本人に明示することを定めていますので、利用目的は具体的に記載するのも気を付けるべき点と言えます
プライバシーポリシーで利用目的を特定して、必要な範囲で個人情報を取り扱う必要があります。(利用目的の特定)引用元:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=415AC0000000057
第15条 個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的(以下「利用目的」という。)をできる限り特定しなければならない。 - 個人データの共同利用と第三者提供
- 個人情報保護法には、本人の同意を得ずに個人情報を第三者に提供して利用することができる場合が記載されていますので、共同利用する可能性がある場合は、記載する必要があります。また、個人情報を第三者に提供する可能性がある場合も記載が必要です。
(第三者提供の制限)引用元:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=415AC0000000057
第23条 個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。
プライバシーポリシーの記載例
- 「個人情報の利用目的」に関する記載例
- “当ブログでは、お問い合わせやコメント投稿の際にお名前、メールアドレスなどの個人情報を入力する場合があります。
記載いただいた個人情報は、連絡が必要な場合のみに利用させていただき、これらの目的以外では利用しません。” - 「個人情報の第三者開示」に関する記載例
- “取得した個人情報は適切に管理を行い、以下の場合を除いて第三者に開示しません。
- 本人の同意を得た場合
- 法令により開示が必要な場合”
- 「Cookieの利用」に関する記載例
- “当ブログでは広告配信やアクセス解析のためにCookieを利用しています。
Cookieでは利用しているブラウザ情報を判別していますが、特定の個人情報を得ていません。Cookieはご利用のブラウザで無効に設定が可能です。” - 「広告配信」に関する記載例
- “当ブログでは第三者配信の広告サービスを利用しています。
閲覧者の興味に応じたパーソナライズ広告を表示するためにCookieを利用しています。Cookieはご利用のブラウザで無効に設定が可能です。” - 「アクセス解析」に関する記載例
- “当ブログではGoogleアナリティクスでアクセス情報を解析しています。アクセス情報解析にはCookieを利用しています。Cookieはご利用のブラウザで無効に設定が可能です。”
免責事項の記載事項
免責事項に書くべき一般的な記載事項は以下のとおりです。
- 情報の正確性
- 損害等の責任
- 画像の著作権等
- 無断転載の禁止
- 策定日、改定日
このうち特に気をつけるべきポイントを見ていきましょう。
- 情報の正確性
- Webサイトに掲載する情報は、必ずしも正確ではないという記載がないとトラブルの元になる可能性があります。
- 損害等の責任
- Webサイトに記載した情報で、読み手がなにか不利益があっても責任を負わないことを記載します。
- 画像の著作権等
- 著作権や肖像権を第三者のものとされないために記載します。
- 無断転載の禁止
- Webサイトに掲載している画像や文章を第三者が無断で転載しないように記載します。
免責事項の記載例
- 損害等の責任
- 当ブログは掲載内容で生じた損害に対する一切の責任を負いません。
- 情報の正確性
- 当ブログでは可能な限り情報の正確性を心がけていますが、安全性や確実な情報提供を保証するものではありません。また、リンク先のサイトで提供される情報についても当ブログでは責任を負いかねますのでご了承ください。
- 著作権
- 当ブログに掲載されている文章、画像などの著作権は、運営者に帰属しています。無断での転載を禁止します。
まとめ
本記事ではプライバシーポリシー、免責事項とはなにか、なぜ必要なのかをまず紹介し、それぞれの書き方ポイントを紹介しました。また記載例も紹介しました。
個人ブログであっても個人情報を取得する場合は必ず作成することをお勧めします。また意図的に個人情報を取得していなくてもGoogleアナリティクスなどのツールを利用する場合にはプライバシーポリシーや免責事項の記載が必要です。
プライバシーポリシーや免責事項は可能な限り記載しておくと良いでしょう。